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CHKDSK - ディスク／メモリーのチェック

check disk

《機能の説明》

　ディレクトリー、ファイル、FAT（ファイル・アロケーション・テーブル）を解析し、ディスクおよびメモリーの状況を表示します。また、/Fスイッチを指定することにより、発見されたエラーの修復も行ないます。

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《書式》

CHKDSK [ドライブ:][[パス]ファイル名] [/F][/V]

[ドライブ:]

エラーがあるかどうかを確認したいディスクのドライブ名を指定します。

[パス]ファイル名

障害の有無を確認したいファイルの場所とファイル名を指定します。複数のファイルを指定する場合、グローバル・ファイル名を使うこともできます。

/F

検出されたディスクのエラーを修復します。

/V

チェック中のファイル名（各ディレクトリーに含まれているものすべて）を、そのつど表示します。

《解説》

●実行上の注意点

　他のアプリケーションによってファイルがオープンされている状態でCHKDSKコマンドを実行すると、誤った結果がレポートされる可能性があります。アプリケーション内の「DOS子プロセスの実行」メニュー、あるいは日本語Microsoft Windows V3.0から起動したDOSウィンドウからのCHKDSKコマンドの実行は避けてください。
　また、SUBST、JOIN、ASSIGNの各コマンドによって割り当てられたドライブ、およびネットワーク・ドライブ上のディスクに対しては実行できません。

●CHKDSKの通常の実行結果の例（ディスクにトラブルがない場合）

C:\DOS>CHKDSK *.*

ボリューム IBMDOS_J5V は 1992-10-13 16:43 に作られました ^*1
ボリューム・シリアル番号は 194D-B3C7 です ^*2

124389376 バイト　：全ディスク空間^*3
8517632 バイト　：6 個の隠しファイル^*4
182272 バイト　：83 個のディレクトリー^*5
63066112 バイト　：1634 個のユーザー・ファイル ^*6
52623360 バイト　：使用可能ディスク空間^*7

2048：クラスター当りのバイト数^*8
60737：ディスク当りのクラスター数^*9
25695：ディスク中の使用可能クラスター数^*10

655360 バイト　：全メモリー^*11
523712 バイト　：使用可能メモリー^*12

C:\DOS\DOSSHELL.INI は 3 個の不連続ブロックを含みます ^*13

*1 ディスクにボリュームラベルがつけられていれば、その名前と、フォーマットされた日時が表示されます。

*2 DOSバージョン4.0以降のFORMATコマンドでフォーマットされたディスクに自動的につけられるボリューム・シリアル番号を表示します。

*3 ディスクの全容量をバイト単位で表示します。

*4 隠し／システム属性がつけられ、通常はその存在を知ることのできないファイルの数と合計サイズが表示されます。

*5 ディレクトリー登録用に確保されているディスク容量が表示されます。

*6 一般のプログラム、データファイルのサイズの合計です。

*7 ディレクトリーやプログラム、データファイル等に占有されていないディスク容量を示します。

*8 １つのファイルを保存するのに必要な最小サイズを示します。ディスクを原稿用紙にみたてれば、この例ではその１枚の字詰めが2048バイトである、という意味になります。

*9 全部で何枚の「原稿用紙」を収めることができるかを示すデータです。

*10 あと何枚の「未使用の原稿用紙」が残っているかを示すデータです。

*11 メインメモリーの全容量を示します。XMS、EMS等の拡張メモリーの容量は、チェックされません。

*12 メインメモリーの残り容量を示します。

*13 パラメーターとしてファイル名を指定したときだけ表示されるメッセージで、１つのファイルがディスク上で数カ所に分割されて保存されている場合にこの表示がなされます。

*14 指定したファイルがどれも不連続状態ではない場合には、次のメッセージが表示されます。

指定されたファイルはすべて順次に書き込まれています

不連続状態であること自体はディスクのエラーではなく、そのまま使用を続けてかまいませんが、あまりに多くのファイルが不連続状態のままになっていると、ディスクからのデータの読み書き時に余分な時間がかかることになります。
　また、万一のディスクエラー発生時、ファイルの復旧がむずかしくなります。

●エラーが検知された場合

　CHKDSKがFATとディレクトリ情報の整合性を調べた結果、何も書き込まれていないはずの領域に「使用中」の印がある、などのエラーが見つかることがあります。このような場合、CHKDSKコマンドは次のようなメッセージを表示します。

×チェーン中×個の脱落クラスターが発見されました。
脱落クラスターをファイルに変換しますか(Y/N)?

　/Fスイッチを指定していない場合には、ここでは　Y　と答えても　N　と答えても結果は同じで、CHKDSKは実際には現在のディスクの状態に何の変更も加えません。

●ディスクのエラーの修復

　上記のように何らかのエラーが検出された状態でCHKDSKコマンドを/Fスイッチつきで起動すると、CHKDSKは、ディスクのエラーの修復を実行し、ディレクトリ情報とＦＡＴの情報とに矛盾がない状態に戻します。
　つまりこの「修復」は、ディスク上のＦＡＴやディレクトリ領域の書き換えを伴いますので、場合によっては必要なデータが消失することもありえます。使用前には重要なファイルのバックアップを別のディスクにとるなどの準備を行なうことをおすすめします。
　CHKDSK コマンドが前述の (Y/N)? のメッセージ・プロンプトを表示したら、　Y　キーを押すと、ルート・ディレクトリーの失われたチェーンがそれぞれひとつのファイルに集められ、 FILEnnnn.CHK の形式の名前をつけられてルート・ディレクトリーに保存されます。
　ユーザーはこのファイルの内容を調べ、必要なデータが含まれているかどうかを確認することができるようになります。
　これらのファイルの内容は、実際には過去に削除されたデータの痕跡であることが多いのですが、たとえばテキストエディタを使用中にパソコンがハングアップしてしまい、やむなくリセットをかけた……というようなケースでは、重要なテキストデータが復旧できる可能性があります。
　　N　キーを押した場合にもディスクの修復作業は行なわれますが、失われた割り当てユニットの内容は保存されません。中止するときにはCtrl＋C、またはCtrl＋Pause（Break）キーを押してください。

●物理的ディスク・エラー

　CHKDSKコマンドでは、物理的なディスク・エラー（たとえばディスク表面の劣化により読み書き不能な部分が生じたなど）は発見できません。
　こうしたエラーによって物理的損傷を受けたファイルの（一部）修復については、RECOVERを参照してください。