RAMDRIVE.SYS - RAMディスクの作成

《機能の説明》

　RAM上に仮想的なハード・ディスク領域(RAMディスク)を作成します。
　RAMディスクへのアクセスは、プログラムやデータファイルが常にメモリに常駐した状態とほぼ同等で、物理的なディスクアクセスが生じないため、プログラムの起動、ファイルの読み込み・書き込み等が高速化されます。
　ただし、RAMディスク上のデータはコンピュータの電源を切るかリセットを行なうと消失してしまうため、必要なファイルは適宜ハードディスクやディスケットにバックアップをとっておく必要があります。
　このため、一時的なファイルの作成先等にむしろ向いています。

《書式》

DEVICE[HIGH]=[ドライブ:][パス]RAMDRIVE.SYS [[ディスク容量 [セクター容量] [項目数]] [/E|/A]]

《スイッチ／パラメーター》

ディスク容量

作成するRAMディスクの容量を4〜31744(KB)の範囲で指定します。省略値は64KBです。

セクター容量

ディスクのセクター容量を128、256、および512(バイト)のいずれかで指定します。省略値は512で、この値が強く推奨されています。

項目数

ルート・ディレクトリに作成できるファイルとディレクトリの数を2〜1024の範囲で指定します。省略値は64です。この値を指定する場合、ディスク容量、セクター容量の指定は省略できません。

/E

RAMディスクをXMSメモリ中に作成します。
XMSメモリドライバ(HIMEM.SYSなど)をCONFIG.SYS中の前の行で導入しておく必要があります。

/A

RAMディスクをEMSメモリ中に作成します。
EMSメモリドライバ(EMM386.EXEなど)をCONFIG.SYS中の前の行で導入しておく必要があります。

※/E、/Aどちらも省略した場合は基本メモリ中にRAMディスクを作成します。

《解説》

• CONFIG.SYSでRAMDRIVE.SYSを複数記述した場合、組み込んだRAMDRVIE.SYSの数だけ異なったドライブ名を持つRAMディスクを作成することができます。
• DOSやMicrosoft Windows対応アプリケーション、その他多くのアプリケーションは、環境変数TEMPにパス名が設定されていると、必要に応じてそのドライブ:ディレクトリに一時的な作業ファイルを作成して読み書きを行ない、終了時に削除します。
  　したがって、環境変数TEMPにRAMディスクのドライブ名を設定しておくと、そのようなアプリケーションの動作が高速化され、また、ハードディスクへの読み書きの負担が軽減するため、ディスクの消耗を抑える効果も期待できます。
  　ただし、アプリケーションによっては、非常にサイズの大きな一時ファイルを作成するものもあります。したがって、この方法をとる場合には、RAMディスクの容量は充分に余裕を持たせる(多くのメモリをRAMディスクに配分する)ことをおすすめします。

《関連コマンド》

DOSVCMD! RAMDRIVE.SYS!