※このページでは、COMMAND.COMベースの環境(=主にDOS,Windows95/98/Me)でだけ使用可能な(あるいは、そうした環境でしか意味を持たない)コマンドについて記述していますのでご注意ください。
MIRROR - ディレクトリ、FATの保存と削除の追跡／ハードディスクの区画情報の保存
このコマンドはFAT16用しかありませんので、Windows95/98以降では基本的に使用できません。
《機能の説明》
ディスクに関する削除情報を記録するプログラムです。
MIRRORによって記録された情報は、UNFORMAT、UNDELETEコマンドを使ってディスクのフォーマットの取消しや削除されたファイルの復元を行なうときに使用されます。
！注意！
ASSIGN、SUBST、JOINで作成されたドライブ、およびネットワーク・ドライブに対しては使用できません。
- 削除情報の保存・追跡の指定
- 常駐の解除
MIRROR [/U]
- ハードディスクの区画情報の保存
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《スイッチ／パラメーター》
- 無指定
- 現行ドライブのディスクに関する情報を保存します。
- ドライブ:
- 情報を保存したいディスクのドライブ名を指定します。ここで保存された情報は、UNFORMATコマンドでディスクを復元する際に使われます。
- /1
- ディスクに関する最新情報だけを保持します。
このスイッチを省略すると、最新の情報の1つ前のデータが、バックアップ・コピーとして保持されます。
- /Tドライブ[-エントリ]
- 削除情報を記録するプログラムをロードします。この記録は、UNDELETEコマンド（削除されたファイルを復元するコマンド）の実行時に参照されます。
- ドライブ（必須）
- 削除されたファイルに関する情報を保存したいディスクのドライブを指定します。
- エントリ（任意）
- 削除情報を記録する最大項目数を1〜999の範囲で指定します。省略値は下表のように、ディスクの種類によって異なります。
| ディスク容量 |
エントリ |
ファイルの最大容量 |
| 360KB |
25 |
5KB |
| 720KB |
50 |
9KB |
| 1.2MB |
75 |
14KB |
| 1.44MB |
75 |
14KB |
| 20MB |
101 |
18KB |
| 20MB以上32MB未満 |
202 |
36KB |
| 32MB以上 |
303 |
55KB |
- /U
- MIRRORのメモリ常駐を解除します。ただし、MIRRORよりあとに他の常駐プログラムをロードした場合、MIRRORの常駐は解除できなくなります。
- /PARTN
- ハードディスクがどのように分割されているかについてのシステム情報（パーティション・テーブル）を保管します。
情報は、ディスケット上にPARTNSAV.FILという名前のファイルとして保管します。保管先は、省略値ではA:となっていますが、操作中に別のドライブに変更することができます。
UNFORMATコマンドは、このファイルを使ってディスクの区画を再構成することができます。
《解説》
- MIRRORは、対象となるディスクのFATとルート・ディレクトリの内容を、指定されたドライブに保存します。
UNFORMATコマンドは、この情報を使って、誤ってフォーマットされたディスクを再構成したり、ディスクのルート・ディレクトリのファイルやサブディレクトリを復元します。
UNFORMATコマンドは、ディスクのシステム領域を、最後にMIRRORが使われたときの状態に復元します。したがって、システム内のすべてのハードディスク・ドライブに対して、できるだけ頻繁にこうした情報を保存しておく必要があります。
たとえば、コンピュータを起動するたびにこの情報が保存されるよう、AUTOEXEC.BATにMIRRORコマンドを追加しておくとよいでしょう。
- パーティション・テーブルの保管
フォーマットされたハード・ディスクは、最低でも１つの区画（パーティション）を持っていますが、この区画の識別には、各ハード・ディスク内の特別の領域に保存されている区画表（パーティション・テーブル）が使われます。
この区画表が万一壊れてしまうと、DOSはそのディスクをハード・ディスクとして認識できなくなってしまいます。
MIRRORの/PARTNスイッチを使うと、この区画表のバックアップ・ファイルPARTNSAV.FILを作成することができ、UNFORMATコマンドで、壊れた区画表を復元できるようになります。
ただし、区画表が壊れた状態では当該のハード・ディスクは読み書きができなくなるわけですから、区画表を保存したいハード・ディスクそのものにこのファイルを保管しておいても意味がありません。
PARTNSAV.FILは、安全な場所に保管してあるディスケットか、またはネットワーク・サーバーなど、別のディスクドライブに置くようにしてください。
《関連コマンド》
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